精霊棚の飾り方
キュウリの馬とナスの牛(精霊馬、牛)
先祖の霊の乗り物として、キュウリの馬とナスの牛を供える習わし。霊が馬に乗って一刻も早くこの世に帰り、牛に乗ってゆっくりとあの世に戻っていくようにという願いが込められています。
真菰(まこも)
図には記載がないが、真菰を敷くだけでなく、手前に垂らすようにします。小さい餓鬼がそれをはしごにして登ってくるように、ということなので、下まで下がっているのが良いです。また、どんな困難な道でも先祖が帰ってこれるようにとの意味がある説もあります。
お釈迦様が真菰で編んだむしろ(寝床)に病人を寝かせて治療されたという仏話もあります。
ほおずき(酸漿・鬼灯)
提灯にその形が似ており、暗い闇をてらすものとされます。特に赤くなったものは、常に明るくなっているのと同じ状態に見立てます。先祖が迷わず帰ってこれるようにという意味があります。
水の子
胡瓜や茄子などを細かく刻んで蓮の葉の上に置きます。餓鬼が食べやすいようにとする意味や、種の多い野菜を人間の煩悩に見立てて細かくするという意味があると言われています。
みそはぎ
お盆の時期に咲き、仏様にお供えされることが多いので「盆花」と呼ばれることもあります。このみそはぎに水を含ませて、お供えの「水の子」に振りかけます。これは、みそはぎがのどの渇きを止めるのに効果があると言われていたことから死者ののどの渇きを癒す意味があります。
閼伽水(あかみず)
仏に手向ける水という意味があり、蓮の葉を敷いた器(灑水盤)にいれておき、みそはぎで水の子にこれをそそぎます。
供物
供物は、殺生したものは避け、ご先祖様の好きだったものや、「涼」を感じるようなものなど、もてなしの思いをめぐらせることが肝心です。